フレグランスのユニセックス化
それはカルバン・クラインから始まった、といってもいいでしょう。
カルバン・クラインのデザイナーであるカルバン・クライン氏の奥様が普段からメンズフレグランスを愛用していることをヒントに、あの大ヒットしたck-oneは生まれました。
一時期は街を歩けば、ck-oneの香りをかぐことが出来るほどだったですよね。
この香りから、貪欲な女性たちは香りの垣根を軽々と越えて、新しい香りを身にまとい始めたのです。
ここから「男性の香りを女性が身にまとうことはタフでかっこいい」という流れが出てきて、シャネルのエゴイストやヒューゴ・ボスのヒューゴをオフィスでまとう「ハンサムな」女性たちも出てきたのです。
もちろん男性も負けてはいないのです。
男女ともに使えるフレグランス
「男性が甘く爽やかな香りを身にまとっても許される」ということを認識し始めた男性たちは、軽やかで涼しげなパルファム イッセイ ミヤケのロードゥ イッセイや甘く爽やかなアナ・スイのスイ・ラブを愛用し始めているのです。
今話題の女性の肉食化と男性の草食化を思わせる香りのエピソードですが、中には晴れてカップルになったお二人がユニセックスな香りをお揃いでつけるという、少々、束縛を感じるような話も耳にします。
そういうこともありますから、ここ数年来のフレグランスの傾向は、男性でも女性でも似合う香りが増えてきています。
ロングセラーフレグランスともいえるブルガリのオ・パフメも男性がまとっていても、女性がまとっていても違和感がありません。
しかしこの流れの中でも、ゲランは「永遠の女性像」を追求しています。現に発表しているランスタン マジーやアンソンスは、女性だけにしか許されないような秘密の香りがするのです。