天然由来成分にも危険が潜む
手作り化粧品の良いところは、自分で吟味した天然成分を使って作るということになっています。
いわば自分がセレクトしたもので作ることができるから、安心して、しかも納得して使える、と思い込みがちです。
化粧品メーカーが販売している天然由来成分の化粧品も同じことが言えますが、防腐剤をその分配合しておかなければ、化粧品は腐っていきます。腐った化粧品は腐った食べ物を食べることと同じですから、肌には危険極まりないことです。
また完全なオーガニックを選べば農薬の問題もクリアできるように思えるでしょう。
農薬は確かに害がありますが、それ以上に強く反応するのは天然成分のほうです。多くの場合、販売されている食べ物の農薬は身体や肌に害を及ぼすほどは付着していません。
オーガニックなもので手作り化粧品を作れば、完璧に肌を美しく整えてくれるわけではないのです。
販売されている化粧品には化粧品が劣化しないように防腐剤が含まれていますが、肌への影響は極力押さえられています。また配合されている成分は肌に危険な成分を取り除いて作られているのです。
ところが手作り化粧品では、危険を及ぼす可能性がある物質を取り除くことができません。
効果がある分、危険も多くなっていく
たとえばアロエには保湿成分や抗炎症作用がありますが、そのまま使うとアロエが持っている肌を刺激する成分も残っているので、個人差はありますが、かぶれてしまうこともあるわけです。
天然成分のほうが肌を美しく整える効果が高いようですが、効果がある分、危険も多くなっていくというわけです。
たとえば美白効果のあるキウイフルーツをパックにする場合、使い切りであればリスクは少なくなりますが、肌が敏感な時期に使うとかぶれてしまうことも起こりうるのです。
手作り化粧品には、安心なイメージがあるといっても、あくまでそれはイメージにすぎません。肌には優しくないのです。